人間の能力というものは本当に不思議で、意識になければ見過ごしてしまうことも四六時中考えていることであれば目についてきます。細かい字がびっしり書いてあるテレビ欄で普段チェックしないような番組も例外ではありません。
というわけでNHKの「きん5時」に「空き家0円サイト」の文字があったので早速録画して視聴しました。「ただでも貰って欲しい」物件は世の中にあまたあるので空き家が0円であることに疑問はなかったのですが、それがウェブサイトとして成立し、さらには自治体まで参加するレベルになっているとは驚きでした。
もっとも納得させられたのは、サイトを運営されている方が将来の展望を聞かれた際に「0円でも購入者がいない物件が増えている」とコメントされたことです。
「物件を購入するメリット≧デメリット」が0円の最低条件ですが、多くの人にアピールできるようなメリットがあれば不動産業者が買い取って転売するので、空き家を損失なしに手放すためにはメリットを感じてくれる購入者を探さなくてはなりません。
この点で当ウェブサイトは探す人には便利ですが、空き家処分で困っている人にとっては「こんな家でも誰か価値を見つけてくれればラッキー」程度で、登録したら買い主が殺到するのはごく一部の物件に限定されるでしょう。