田舎暮らしあるいは就農の入口はとてもにぎやかになってきています。自治体はこぞって移住者向けサイトを開設していますし、関連情報はネットから書籍までメディアにあふれています。
概ね光をあてるものが中心で、厳しめの実態を伝えるものであっても「こうすれば道は開ける」的な解決の方向を示唆しています。
しかし中には田舎暮らしブームに逆便乗とでもいうのでしょうか、希望をもっている人に「ヤバいよ、ヤバいよ」と恐怖心をあおることでサイトへのアクセスを増やしたり、あるいは書籍を売りつけようとするヤカラも出てきます。
典型的なパターンとして以下の二つがあげられます。
- タブー的な発言または行為によって閉鎖的コミュニティで孤立させられてしまった
- 住んでみないとわからないような土地の問題があった
具体的な内容については記者あるいはライター等によって様々でしょうが、結局のところこの二種類です。賢明な読者の皆様には「いまさら何を」レベルの話ですね。そう、これは別に田舎暮らしに特有の問題ではなく、移住ないし引っ越し一般のことです。
人生を賭けての就農、余生を最後まで楽しむための田舎暮らし、いずれにしても学生の引っ越しではないのですから、十分下調べをしてから臨むべきでしょう。田舎には夢だけあるわけではなく、人の暮らしというものが歴然と存在しているのですから。
自治体の担当者もそのあたりは理解していてくれることが多いです。単なる物販のように一人連れてきていくらじゃなく、将来的に定住してもらえないと意味がありません。気になることを事前にまとめておくといいでしょう。
ただ、「地域の人は外部からきた人に対して暖かく迎えてくれますか?」という質問にはうまく答えてくれないかもしれません。それはあなた自身が地域の人とどう向き合っていくかに大きく依存することなので。